前十字靭帯損傷

目次

術後~2カ月

物理療法

目的:再建術後の炎症軽減、靭帯再生促進、痛みの軽減、筋萎縮予防

RICE処置、超音波療法、電気刺激

術創が癒合し抜糸後→過流浴や温熱療法 目的:下肢循環の改善やリラクゼーション

リハビリテーション後にはアイシングを実施

荷重

術後1週~1/3荷重 

術後2週~1/2荷重 

術後3週~2/3荷重  

関節可動域エクササイズ

痛みや腫脹の状態を考慮しながら、術後早期からスタート

heel slide:自動運動で実施 タオルを用いた他動運動

patella mobilization:膝屈曲、伸展時での膝蓋骨運動を誘導

自転車エルゴメーター:負荷は軽め、短い時間 膝の可動範囲はサドルの高さで調整する

【注意点】

・愛護的に行う

・日常生活では装具を装着させる(膝が過伸展しないため)

筋力増強訓練

大腿筋群の筋力低下、萎縮 特に内側広筋の機能が著明に低下

術後早期

・膝関節屈曲0~90°

大腿四頭筋セッティング:大腿後面にクッションを置いて、それを押し潰しながら力を入れる

クッションの位置は絶対に脛骨側に置かない(脛骨が前方に移動し再建した靭帯に負担がかかる)

横からの動画
上からの動画

逆SLR:重錘を脛骨遠位に巻く。足関節背屈位、膝が完全伸展しないようにする

SLR:重錘を脛骨近位に巻いて、足関節背屈位で行う

・膝関節屈曲90°~

レッグエクステンション:脛骨近位にゴムチューブをかけ実施

→痛みがなければ、負荷を上げるため脛骨遠位にもゴムチューブを巻き2重で行う

レッグカール:ゴムチューブや重錘をつけて行う

チューブ
重錘

→下腿外旋位で大腿二頭筋を優位に収縮させないようにする

部分荷重

レッグプレス:ゴムチューブを用いて行う

→膝は内外反しないように注意

ヒップリフト:背臥位で両膝を立てた状態から殿部を挙上する(膝が内外反しないように注意)

→膝の内外反をコントロールできるようになれば片足で行う

・膝関節屈曲120°~

③自転車エルゴメーター:関節可動性獲得ではなく、筋力増強や下肢関節の協調性獲得を目的に行う

全荷重

内側広筋の筋力が十分に回復していること→回復が不十分だと、二次障害発生リスク有

両側ハーフスクワット:膝内外反しないように、ニュートラルを保つ。

片脚一歩前でのハーフスクワット:下腿を前傾させ殿部を後方に落とさない。骨盤と膝を前方に移動し体重を十分乗せる

フォワードランジ:膝内外反しないように、ニュートラルを保つ

協調性(バランス)トレーニング

術後早期

タオルギャザー

全荷重、膝の内外反コントロール可

バランスパッド

バランスディスク

コンビネーションカーフレイズ:膝屈曲から踵を挙上すると同時に膝を伸展させる

KBW:ランニング準備段階において非常に有効

・顎を引いて胸を張る ・股・膝関節を十分に屈曲

・下腿前傾、踵接地を意識 ・重心の上下動しないように

2カ月~4カ月

ジョギング~ランニング

開始時期→関節可動域、四頭筋の筋力、膝の不安定性有無などで総合的に判断

①ジョギング:直線の軽いジョギングから開始 

→最初は10分を目標に実施

→痛みや膝の不安定性などの障害がなければ、速度や距離を伸ばしランニングに移行

②ランニング:直線のランニング

→30分継続を目指す

→その後、加速走~ダッシュへ移行する

【注意点】

急激なストップは大腿四頭筋に強い収縮が加わるため、一歩ではなく数歩かけて止まる

跳躍動作

片脚スクワットで膝の内外反制動可能の段階から開始

スクワットジャンプ:膝の内外反に注意

ジャンプオン:膝の内外反に注意

ジャンプオフ:膝の内外反に注意

ジャンプオフ→ジャンプオン(プライオメトリック) ※ゆっくり→素早く

4カ月~5カ月

横へのステップ動作

片脚スクワットで膝内外反が軽減、KBWが安定→横への動きを開始

side KBW

サイドステップ

クロスオーバーステップ

ツイスティング

ツイスティング:足先と膝を一致させ、母指球荷重で股関節回旋によるピポット動作

ツイスティングターン:ツイスティングをした後にサイドステップ、クロスオーバーステップ

ツイステイングターン→クロスオーバーステップ

総合的な方向転換

ランニングからストップ、サイドステップ、クロスオーバーステップ、ジャンプ着地からツイスティングターンなど

スポーツで利用される場面を想定し総合的な方向転換

円周走や8の字走は大きな曲線から始め、徐々に曲線を小さくしジグザグ走へ移行

5カ月~6カ月

競技復帰に向け、競技特性に合わせた練習を行う

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