内側側副靭帯損傷

目次

Ⅰ度、Ⅱ度単独損傷 保存療法

テーピング:1~2週間行う(個人差あり) 膝の外反、外旋を制動する

荷重:早期から開始

疼痛、不安定感の消失時点で競技復帰に向け走動作開始

スポーツ許可(約2~3週)

Ⅲ度単独損傷 保存療法

受傷~2週

この時期のリハビリテーションの目的は

①損傷した靭帯に外反、外旋力が加わらないための装具療法

②疼痛、腫脹に対する物理療法

③関節可動域訓練ならび筋力低下の防止

④患部外の筋力増強訓練

装具

シーネまたはギプス固定。膝の外反、外旋制動

物理療法

①RICE処置:炎症軽減(受傷後48~72時間)

②超音波:腫脹、疼痛軽減

③低周波:腫脹、疼痛軽減

関節可動域訓練

heel slide:踵にタオルを引き、膝を曲げる

wall slide:腫脹が強い症例では壁を使い実施

※①、②ともに膝の外反、外旋しないように注意。愛護的に行う

筋力増強訓練

大腿四頭筋セッティング:大腿後面にクッションを置き、クッションを押し潰すように大腿四頭筋に力を入れる

SLR:仰向けで下肢を伸展挙上する

逆SLR:うつ伏せで下肢を伸展挙上する

※①~③は等尺性収縮で行う

④患部外の筋力増強訓練:上肢や体幹の筋力増強訓練を行う

2週~1ヶ月

疼痛が徐々に緩和され、積極的な関節可動域訓練、筋力増強訓練および歩行訓練を実施

※必ず装具を着用し、膝に外反、外旋力が加わらないようにする

装具

シーネ除去後はサポーターへ移行

物理療法

超音波、低周波を引き続き行う

トレーニング後、患部に熱感等あればアイシング実施

関節可動域訓練

heel slide等は引き続き実施

①自転車エルゴメーター:膝の関節可動域120°を目安に実施。低負荷で行う 

筋力増強訓練

レッグエクステンション:ゴムチューブ、重錘バンド使用。抵抗位置は近位から開始

レッグプレス:マシンを使用

レッグカール:ゴムチューブ、重錘バンド使用

※MCLへのストレスを考慮し、下腿内旋位を意識して行う

1ヶ月~ランニング開始

疼痛は軽減、外反動揺性も改善されてくる

外反動揺性が改善されたら日常生活では装具を外し歩行開始

筋力増強訓練

両脚ハーフスクワット:構えの姿勢を基本とする

片脚前でのハーフスクワット

フォワードランジ

※①~③は膝が外反しないように注意する

協調性トレーニング

筋力増強訓練で膝外反をコントロールできる段階から実施

不安定板を用いたバランストレーニング:バランスパッド、バランスディスク等を使用

バランスパッド
バランスディスク

KBW:重心の上下動が生じないように股、膝関節屈曲位を保持し歩く。膝の内外反しないように注意

ツイスティング

日常生活で歩行が安定した後にスタート

つま先と膝の方向を一致させたまま、母指球荷重で行う

ランニング開始後~

装具

トレーニング中はサポーター着用

ランニング

①直線でのランニング:ゆっくりとしたスピードからスタート、痛みや不安定性がなければスピードや距離を上げていく。

②円周走や8の字走:直線でのランニングが習熟した段階からスタート。大きな曲線から始め徐々に難易度を上げていく。

ツイスティング

つま先と膝の方向を一致させたまま、母指球荷重で行う

※サッカー、ラグビーなどスパイクを履く競技ではニーリフトも取り入れる。

ステップ動作

片脚スクワットでknee-inが軽減されるか、KBWが安定してから開始

side KBW

クロスオーバーステップ

サイドステップ

※患足を軸としたサイドステップは膝が外反するため、まずクロスオーバーステップから練習する

跳躍動作

片脚スクワットでknee-inが制動できるようになってから開始

スクワットジャンプ

ジャンプオン

ジャンプオフ

ジャンプオン→ジャンプオフ

①~④では膝外反に注意する

競技復帰

ラグビーなどのコンタクトスポーツでは受傷後3カ月間はコンタクトをしないようにする

疼痛や不安定性が残存している場合はテーピングを行いながら競技復帰する

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