急性期(受傷直後から1~3日目)
RICE処置
前距腓靭帯へのストレスのない安静を得るためにシーネと弾性包帯で中間位から背屈位で固定
心臓よりも患部をできるかぎり高く上げた挙上位を確保
日常生活でも可能な限り患部を挙上したRICE処置を継続する
歩行
炎症症状の増悪や組織損傷の拡大を防ぐうえで、松葉杖歩行を選択する例が多い
歩行は健足が患足を追い越さない「小ぶり歩行」が望ましい
亜急性期(受傷1~3日目から腫脹消失まで)
受傷後2~5日経過し、安静時痛と熱感の消失。腫脹が残存している状態
腫脹の増悪を防ぎつつ、組織間の滑走不全および拘縮の予防を図る
10°以上の底屈は修復過程の前距腓靭帯を伸長することから禁忌
歩行
部分荷重または全荷重(Dr.や患部の状態により選択)
物理療法
アイスバス、交代浴、超音波治療、微弱電流
運動療法
足関節中間位または軽度背屈位に保持しつつ、足趾や膝関節、股関節などの下肢筋収縮を誘発して筋ポンプ作用を利用した下肢血流改善を図る
端坐位で足底を床に置いた状態で、運動療法実施中の足関節運動を防ぐ
①タオルギャザー
②足関節中間位での等尺性運動

③非荷重位での膝伸展、屈曲、股関節周囲筋などの患部外トレーニング
運動療法終了後は炎症再発防止を目的に、アイシングを15分程度行う
回復期(腫脹消失からジョギング開始まで)
外果周囲の腫脹と歩行時痛の消失した状態
リアライン相→スタビライズ相→コーディネート相の手順で行う
リアライン相
目的:理想的なアライメントでの他動関節運動を獲得させ、足関節中間位での最大背屈の獲得
アキレス腱上の皮膚のリリース
②エクササイズ
・足趾伸筋・屈筋群
タオルギャザー 足関節中間位から徐々に背屈位で行うようにする
・足関節背屈筋
ゴムチューブを抵抗とする背屈運動
・深部屈筋群
足関節中間位での最大背屈位において距骨内旋筋の等尺性活動を促す
・内側ハムストリングス
端坐位での自動内・外旋運動により外側ハムストリングスが完全弛緩した状態での内旋筋の活動を促す
・股関節外旋筋
ゴムチューブや自重を用いた股関節外旋筋の強化を行う
スタビライズ相
目的:リアライン相で獲得された理想的なアライメントと可動域を保つために必要な筋機能の獲得
①スクワット(足関節背屈)
・軽度knee-outを保ったスクワット
・足趾開排・伸展位を保ったスクワット
・踵を床から5mm程度挙上し、なおかつ足趾開排・保ちつつ行うヒールアップスクワット

②荷重位での正常なヒールレイズ動作(足関節底屈)の獲得
足関節内反捻挫後には底屈筋機能の低下に加えて、ヒールレイズ動作において母指球荷重が保てず外側荷重になりやすい
外側荷重は内反捻挫再発の重大な危険因子のため、完全な修復を目指す。
→足趾開排位、母趾球荷重を保つように行う
コーディネート相
理想的なアライメントを崩す可能性のある動作を発見し、その修正を図る
復帰準備期(ジョギング開始から競技復帰まで)
直線のランニングで疼痛消失した状態
ジョギングから段階的に走速度を上げ、まずは直線でのトップスピードの獲得を目指す。
わずかでも代償運動や左右非対称な運動がみられる場合は、代償運動がみられないスピードまで落とす
加速走においてトップスピードが得られたら、スタートダッシュやスラローム、カッティング、ストップ動作などを織り交ぜた複雑な課題へと進めていく
競技復帰
痛みなくすべての動作が行える
対人のドリルにおいて十分なスピードの回復が得られる
危険な動的アライメントが出現しない
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